タウンミーティングの名称:
タウンミーティングの名称ESD地域ミーティングin土気
併催「千葉県の環境づくり」タウンミーティング
:副題 小山町産廃跡地をどう復元するか 参加人数:49
主催グループ名:緑の環・協議会 「持続可能な開発のための教育10年」推進会議(ESD−J)
実行委員名 奥山 淳、小高守正、大島 肇、伊吹 卓、村野 彰、金井章男、椎名隆志、星野正人、加藤惣衛、橋本昭一、星野静枝
開催日時:2006年 10月 22日 13時00分 〜 16時40分(午前中現地見学会)
開催場所:千葉市あすみが丘プラザ集会室(千葉市緑区あすみが丘7丁目)
プログラムの概要
@ ESDの理念と目的、活動のポイント  ESD−J 村上事務局長
A 生物多様性千葉県戦略について   千葉県中央博物館 中村副館長
B 小山町産廃処分場建設計画を巡る経緯とこれからの課題 緑の環・協議会理事長他
C 現地復旧と里山振興の課題(経験交流 発表と討論)
発表者 残土ネットワークちば 藤原代表・井村事務局長
桜宮自然公園を作る会 所会長
里山シンポジュウム 荒尾事務局長 他
論点整理
1.解決が必要な問題
●産廃処分場計画地(違法砂利採取)跡地復旧土地所有者のやること
/行政への協力要請/地域住民の意識の高揚と参加
2.現在:実践されている取り組み(効果と課題)まだ取り組み始めて短期間のため以下のようです。
(1)土地所有者との協議(主体者が何を目指すべきか意思を形成していく。プロセスで勉強が必要)
(2)勉強と調査(何ができるのか、などの知恵を集めること。場作り、調査検討にも専門研究が必須)
(3)行政への協力要請の準備と下交渉(制度政策の比較検討を行う。縦割り・要件前提のしばり)
(4)地域住民への啓蒙(跡地問題に理解と協力参加要請、具体的方策、道筋が見えないと困難)
3.今後の取り組みについての提案(想定される効果と課題)
(1)跡地復旧円卓会議と復旧プロジェクトへの包括支援
・ わが国の地球温暖化防止のため森林のCO2の吸収源は想定よりも激減しており、荒地からの多目的な森林育成のテストケースとして、プロセスを含めた施策支援
・ 違法砂利採取後の荒地には現に森林が存在せず、里地里山対策等でも森林を一気に2ha増大させるような施策は適用されるのか不明。
・ 効果として、CO2吸収源を確保するとともに、荒地からの森林造成・維持・活用プロセスの知見が得られ適用例を拡大できる。
・ 課題は、土地所有者の資金力・労働力は限られておるため、国、県、市、民間企業の社会貢献、都市住民の退職者などを巻き込むための政策誘導、参加者への特典など仕掛けが必要である。
(2)村田川減流域自然公園
・ 現流域はかなり広範囲に放置田があり、活用による生物多様性、景観確保を検討する。開発地の隣接地域では都市住民に地権者が実際農業を指導するなどの体制がない点を(1)と関連して研究する。
・ 村田川源流域の生物多様性を確保できるが、跡地普及の直接支援については、里山振興政策の対象としてなりにくい(現況荒地は対象にならないかなりにくい)
(3)3R特に生ゴミ処理機と肥料の活用実験
・ 廃棄物処理の根本的問題は都市生活部分から発生するゴミの処理にあるため、生活ゴミを中心にその削減に取り組む。
・ 生ごみを減らし肥料化したものを街の花を増やす運動と周辺地域の農業生産者への還元について必要条件等を試すこと
・ 効果はごみ減量、持続可能な仕組みづくり、地元農家と都市住民の連携課題は、肥料成分調製、量の確保、収集等市民の参加インセンティブの仕組みづくりが。
4.:行政、学校、専門家、県民、企業等への意見(期待する役割など)
(1) 土地の所有形態、立ち木の所有形態、労働力の都市住民参加など行政、民間企業が資金を提供する官民共同プロジェクトを形成できるようプロセスを含めた総合的な支援。
・ 大学、県等の研究機関や専門家等が参加した、土壌復旧、水脈調査、適正植生、樹木活用事業の実験などの行政施策を指導窓口一本化
(2) 施策の縦割りを排し、施策適用条件で切らずプロセスの支援
・ 農業・林業政策と環境政策の関連性を明確にし、根幹の誰が働くのか、仕組み作りを支援していただきたい。
・ 単に市民NPO参加を条件付けるだけでは不十分である。
(3) 生ゴミ肥料化・農業での活用は循環型社会の必要事項である一方、生産性をあげる農業振興施策にはなじまず、導入過程への自治体補助金交付などに留まらない施策支援。
・ 個人レベルから地域の都市部と農業、里山施策を繋ぐ位置付けの元、成分の調製や収集保管の仕組みなどを研究していただきたい。
・ 関心をもつ企業の参加など行政が企業の積極的参加を求めていただきたい。
5.自由記述
・ 環境問題に対する地域の大多数の住民意識は、十分ではない。そこで、地域住民の意識を高めるための起爆剤として生ごみを花に変えよう運動を私たちのプロジェクトの1つにしたい。
・ 地元農家の地区と都市住民が協力して産業廃棄物業者を撤退に追い込むことに成功し、次の課題は跡地の復旧となっているが、時間をかけて土地所有者と都市住民が共同して復旧していく土台をつくっていく必要がある。
・ その際に何か協力したいと思っても何を行ったらよいか明確でないないなど困難な課題が多い。まず都市住民がごみ減量化に取り組むことをきっかけに生ゴミ肥料の農業への還元や植生についての興味を持っていただき、循環型社会をめざした実験や検討を視野に入れた展開を図りたい。
・ 跡地回復につては、谷津田に張り出した半島のような山を現状の荒地は緊急対策と、中長期の対策を同時に始めないと、土砂流出など里山保全、生物多様性の確保は困難と考えられる。
・ 放置田に樹木が生えている部分なども「利用すること」で生物多様性を確保できることを認識し、地権者、市民参加者の増大を図ることが必要である。
・ 多くの専門家や地元の人自身が主体者としてどうしていくべきかグランドデザインを描くところに行政、専門家の支援が重要ではないかと考えます。
・ 市民や企業の参加スキームは明確なテーマとして研究していくことが重要と考えます。気持ちがあっても何をしたら良いか分からないので参加できない人や、色々な参加の仕方があっても良いという前提での仕組みづくりが重要です。
・ 業者に対抗して土地を買い取った後の荒地(実際に残土や廃棄物が入っていない)対策についてご支援賜りたい。
・ 現状が森林でないから多くの施策は適用できない、農業生産には果樹林への転換を一定規模で行う「要件」がある。スギ・ヒノキ林での手入れなども現状の農家が保有する森林の手入れもままならない。雑木林化の場合は利用する仕組みが洲ではないか。土壌をどのように回復していくか、県林業研究センターなどの共同研究プロセクトに取り上げていただくなど、地球温暖化対策、里山振興、資源循環、都市住民の参加の仕組み作りを行うことによって生物多様性を確保できるのではないか